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【必読】病気による休職〜退職後の支援について

【必読】病気による休職〜退職後の支援について

 公的支援制度は知っていないと損をします。病気や怪我で当面の間働けなくなった場合は、特に支援が必要でしょう。前回取り上げた傷病手当に加えて、退職後に受けることができる支援について簡単に説明していきます。地方によって対応が異なる場合があるので、最終はご自身でご確認ください。


目次
1.公的支援を受ける前提条件
2.雇用保険について
3.障害者手帳の開示
4.必要な書類
5.求職者支援制度
6.わからないことがあったら

1.公的支援を受ける前提条件

 今回は、「失業の状態ですぐに働ける」場合に受けられる支援についてお話します。この限りでない場合も状態によっては支援(求職者支援制度など)を受けられることがありますので、記事の最後に紹介している内容を参考にしてみてください。

2.雇用保険について

 勤務先で雇用保険をかけていた場合、一定の資格条件(※)をクリアしていれば「失業等給付金」を受けることができます。※勤務形態、勤務期間、他手当需給状況などです。

 一般的な受給資格を簡単に説明すると、①離職の日以前2年間に12ヶ月以上被保険者期間がある。②特定受給資格者に該当、特定理由離職者に該当する場合は離職の日以前に1年間に6ヶ月以上被保険期間があることが対象となります。

 また、「傷病手当」を受給している・申請予定の場合は「失業等給付金」を受給することはできません。「失業等給付金」の申請手続きだけは処理できる場合がありますので、ハローワークに相談してみましょう。

 自分が対象になるかどうかは、事業主による離職理由をもとにハローワークで判断されるため、自己判断しかねる際はとにかくハローワークに相談しましょう。

3.障害手帳の開示 

 通常、雇用保険で受給できる期間は90日(被保険者期間10年未満)と定められていますが、障害者等の就職が困難な場合は150日(1年未満)から受けることができます。これは、傷病による療養生活と再就職を目指すための期間となっています。

 自己申請制となっているので、注意が必要です。何らかの福祉手帳を持っている場合は、ハローワーク側で登録が必要となるのでご自身の納得が必要です。これによる今後の就職活動について、ハローワーク側から求人募集先に障害者という情報開示を行うことはありませんので、都合により利用して良いかと思います。

 傷病が理由で退職した場合、または休職から退職した場合はハローワークの判断で傷病証明書、主治医の意見書をかかりつけ医に出してもらう必要があります。次に記載する必要な書類の中に入ります。

4.必要な書類

 給付に必要な手続き書類として、退職時にもらう①離職票2枚、②マイナンバーカード、③写真2枚、④本人名義の預金通帳、(⑤障害者手帳、⑥傷病証明書、⑦主治医の意見書)となります。

 ハローワークに申請する前に、必要書類を揃えていくと手続きがスムーズに進みます。

5.求職者支援制度

 雇用保険が効かない場合でも、給付金をもらいながら就職支援を受けることができる制度があります。それが求職者支援制度です。月10万円の生活支援の給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講できるという内容です。

 こちらの職業訓練は、ハローワークが一般的に設けている制度と同様なため給付金を純粋な支援金として回すことができます。

6.わからないことがあったら

 離職後、具体的にどういった手続きになるのかは「厚生労働省 離職されたみなさまへ」と検索すると、PDFファイルでわかりやすい説明が載っています。わかりにくい場合は、最寄りのハローワークで相談するとスムーズに手続きが進むでしょう。

 各種の手続きには若干の時間の猶予が設けられています。その点では、体調を考えて計画的に退職手続きを進めることをお勧めします。

 療養には少なくともお金が心の支えの一部となるでしょう。最後に、健全に社会復帰するためにも、少しでも心の負担を減らして休めるように祈っています。

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【体験談】傷病手当申請までの過程

【体験談】傷病手当申請までの過程

 公的支援制度を知っているだけで精神状態が安定する、なんてことはよくあることです。今回は傷病手当について取り上げます。地方によって対応が異なる場合があるので、最終はご自身でご確認ください。



目次
1.休職に至るまで
2.傷病手当について
3.申請書類について
4.申請内容
5.わからないことがあったら


1.休職に至るまで

 不向きな接客業で働いて2年と少し、仕事のストレスからくる不調を騙して過ごしてきましたが、いよいよ深刻な不眠症状が出てきました。そこで医師と相談し、辞職するつもりでまずは休職を申し出ました。

 具体的な症状は、自律神経失調症、IBS、不眠(中途覚醒、早期覚醒)、継続的な微熱などです。自分の職歴の中では長期的に働けていたので、少し休んで復帰する道も考えていました。

 医師に診断書を書いてもらい、それを上司に相談、合わせて診断書の提出を行い、休職に入るタイミングを調整しました。調整できるまで1週間程度の勤務は覚悟していましたが、すぐに休職に入ることができました。



2.傷病手当について

 傷病手当については「全国健康保険協会」サイトから「よくある質問>傷病手当給付金について」を見ると、自身の休職が保険適用されるかどうか記載されています。

 「よくある質問」にも記載されていますが、もし不明点があればご自身の自治体へ直接電話確認してみると良いでしょう。障害年金を受けている場合や、事業主・医師から提出してもらう書類の内容など予め申請書類の内容を見ておきましょう。


3.申請書類について

 提出する申請書は健康保険協会からもらうことができますし、サイトの「申請書>健康保険給付の申請>健康保険傷病手当金申請書」からダウンロードすることもできます。

 休職が長期に至る場合は、複数回に分けて提出するため(※各自要確認)前もって書類のみ準備しておきます。


4.申請内容

 申請書内容を大まかに説明すると、「申請者の情報」、「事業主証明」、「医師の意見書」からなる合計4枚の書類になります。休職に入ってからでも申請はできるので、体調が落ち着いた頃に手続きを行いましょう。提出書類に事業主・医師とのやり取りがあるので、思ったより大変でした。

 筆者がとりあえず1ヶ月の休職に入ってから、実際に申請手続きを終えたのは休職3ヶ月を越えた頃になりました。この度は傷病手当の申請を3ヶ月の期間として行いました。


5.わからないことがあったら

 健康保険協会が近くにある場合は、直接訪ねて確認しながら記入するのが一番でしょう。距離がある場合は、記入できるところだけ記入し、提出時に穴埋めをすると良いかと思います。

 事業主・医師側も申請書類の記入には慣れていると思いますので、申請期間を伝えて提出書類に矛盾がなければ大きな訂正は防げるでしょう。

 最後に、ご自身でも申請書類の書き方について手本と比較しながら確認してください。この記事を読んでいる読者に、安心して休める明日を祈っています。


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